JudyJun solo single
「フラクタルドリィ」
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¥500(tax-in)
【収録曲】
 1.フラクタルドリィ

2018年3月24日配信

■「フラクタルドリィ」コンセプトについて

「量産型(クローン)にしかなれない僕と、量産型(クローン)になりきれない僕の詩(うた)」というのがテーマ。
「詩」とあるとおり言葉に重点をおきました。 タイトルの由来は、図形の先端を拡大するとまた同じ図形が現れる「フラクタル図形」と世界初の哺乳類のクローンである「クローン羊のドリィ」から。
過去の歴史から遡ってみて生活環境がどんなに変化してきたとしても、結局どこかで悩みは絶えず、人の本質って変わることはないと思います。これからも。精密機械のような的確な心の動きを求められそれがわかっていたとしても、衝動や感情、人は人であるという檻から逃れられない。傍から見たらなんでそんなことで?っていうようなことでどこまでも苦悩し続ける生き物。でもそれこそが愛しい。そんな人間臭さを描いてみたいと思いました。

■制作について

前に実験的に自分の朗読した声を無理やり音譜化して別の音源で鳴らすってのをやったんですけど、今回は実験だけではなくもっとひとつの楽曲としてまとめてみたかったんですね。そうやって自分の言葉を自分の声でちゃんと伝えるために音楽という拡声器を通して言語として伝えるということに挑戦してみたかった。 言葉がメインということで曲の制作過程から根本的に変えています。バンドの曲作りの時とは真逆で、まず先に詩を書いてから後から曲を足していくという方式をとりました。 全体的なサウンドアレンジは、バンドっぽい生っぽさをだすか、エレクトロニックにいくかどうかギリギリまで悩みましたが、コンセプト的に機械的になりきれない感情を表現したかったので、自分の声とアコギや木琴やストリングス、アナログな生楽器っぽい音源を使いながらあえて生っぽさを殺す方でいきました。エレクトリックなフォーク音楽みたいなイメージです。

■制作後記

歌詞にあまりに言葉数を詰め込みまくってるので、歌録りのとき息つぎできなくて窒息するかと思いました。よく聴いてみると途中息ゼーハーしてて、水泳かよ、と(笑)。初めて自分の声をメイン楽器として制作しましたが、まぁ〜とても歌と呼べるようなモノにはできなかったですね〜、悔しい!
あと、一応この曲は僕なりの「桜ソング」なんです。卒業して、入学や入社など新生活迎える人たちには思いっきりネガティブな感じに聴こえるかもしれないですけど(笑) なにかを卒業することって自分自身に決着をつけるということ。 僕自身は色々なことを「諦める」時期だと思っています。もっとネガティブな感じに聞こえちゃいますけど(笑) 諦めることってすごく勇気がいること、それでも「諦めきれない」ことが自分らしさ、人間らしさとしてこれからも残っていくのだと思います。それこそが誰にも複製できない一生付き合っていく自分の姿なのだと思っています。


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